Nikon   L35AD ピカイチデ−ト   ニコンのコンパクトカメラ第一号


ニコン初めてのコンパクトカメラ

発売は1983年の3月。
ニコンの普及機、レンズシャッタ−の歴史を振り返ると1960年にニコレックス35が発売されている。このカメラはレンズシャッタ−一眼レフであった。そしてこれをべ−スに自動露出化したニコンオ−ト35が4年後の1964年に発売し、以降この通称ピカイチが発売されるまで実に20年間の歳月が流れている。一般にニコンは普及機が下手だといわれているのはこの辺の事情によるものかと思える。
ニコンがコンパクトカメラ市場に参加するのはこのカメラが初めてで、ニックネ−ムも「ピカイチ」などという変な名前を付けているのは、NHKのロック番組みたいでいかにも無骨である。そこへいくとキヤノンは洗練されているし、若者の心をしっかりつかんでいるなと逆に感心してしまう。
ともあれ、このカメラの35mmF2.8の広角レンズは4群5枚という贅沢なもので、このあたりはさすがにニコンといえるだろう。外観もプラカメにしてはがっしりとしたつくりでなかなかいい。問題はストロボである。自動ポップアップはいいとしても、ストロボ解除ボタンがないのである。暗ければ勝手にポップアップして、勝手に光ってしまう。これは失敗である。プラス2Evの露出補正レバ−も付いているし、フィルタ−もしっかり付けられるようにできているのに残念である。
一眼レフのサブカメラとして意識している部分があるというのに、ストロボ解除撮影ができない、、、、このあたりがニコンの間抜けといいたくなってくる(笑)。

みのかんのピカイチ

3000円くらいで買ったものである。最初の頃はニコンということで喜んで使っていた。レンズに不満があるわけではないし申し分ないが、スナップ撮影で夕方の低輝度の時ストロボが勝手に光って失敗した事があった。それ以来あまり使うことがなくなった。これではとてもニコンの一眼レフのサブカメラというわけには行かない。結局はファミリ−カメラとしての使い方しかできないカメラということになる。残念なカメラである。